「ねぇ、奈月、どうしよう…!」


月曜日。




昼休みに奈月を人気のない階段に連れだし、

泣きついていた。



あ、奈月っていうのは、樋渡さんのことね。


この前、奈月ちゃんって呼んだら、ちゃん付けは止めてって言われて、呼び捨てになったの。



このあたりの教室はクラスではなく、

理科室や家庭科室といった授業や部活の時以外は人気のない教室だ。


だから、昼休みは誰もいない。


内緒話にはうってつけの場所だった。



「どうしようって…」


奈月はあきれた顔をした。



「普通、それを私に言う…?」


「だって、ほかに相談できる女子がいないんだもん。

先生との初エッチのことなんて…!!」