はぁ。


放課後、あたしはため息をつきながら、廊下を歩いていた。



樋渡さんとはケンカしたまま。



堀口さんにきちんと断れば、仲直りできるってことはわかってる。


でも、それだけでいいのか…。



あたしって、

なんだかんだ言って優しくしてくれる樋渡さんに甘えてばかりだ。


ホントはあたしと一緒にいることも辛いはず。


このまま、適度な距離をとった方がいいんじゃないだろうか…。



誰かに相談したいトコだけど、

そうなるとあたしと祐輔のことも話さなきゃで。


いくら親友でも、無事に卒業するまではれみちゃんやあゆみちゃんに言えない。



…先生がからむと、相談できる人が誰もいない。



グルグル考えていると、いきなり右肩を引っ張られた。



「高村さん!?」