翌日、駅のホームに電車がつくと、ホントに堀口先輩がいた。



先輩はわかりやすく、一度電車を降りて、一緒に乗り込んだ。


金髪で目立つから、先輩に気づかないフリもきない。



「お、おはようございます」


「おお」



先輩に促されて、あたしはドアの横のバーに寄りかかった。


先輩がそのすぐ前に立つ。



うわっ。


ち、近いよ~。



去年と同じなら、佐野先生も同じ電車のはず。


こんなトコ、見られたらどうしよう~。



「担任、誰だった?」



う、先輩の息がかかる。



「あ、あの…佐野先生です」


「佐野ちゃんか! 担任は初めてだよな?」