「あの…」



いつまでも入り口のトコにいるわけには…と、あたしは何組なのか聞こうとした時、

聞こえてきた声に耳がくぎ付けになった。



「え~それでは、新任の先生の紹介です。まずは安藤先生」



安藤先生?

新任?



あたしは体育館の舞台を見た。



何人かの教師が壇上に立っていて、安藤先生が一歩前に出ている。


校長先生は話を続けた。



「彼は昨年から国語の進藤先生の産休代理として我が校で働いており、

進藤先生が退職なさることになったので、

そのまま我が校専任の教師として残っていただくことになりました」



安藤先生が、この学校に残る!?


あたしは驚きで、口をポカーンと開けてしまった。