「高村、大丈夫か!?」



あ、心配してるんだ。


そんなことをのんきに考えてた。



「高村?」


先生が眉を寄せた。



「佐野ちゃーん。大丈夫だって。オレが助けたんだから。

なぁ?」



エッヘン、と胸をそらしながら、ニヤニヤと笑う堀口さんがあたしに向かって聞いた。


それを見て、あたしは慌てて、うなずいた。



「だ、大丈夫です」


「そうか。それならよかった」



先生はホッとした顔をした。



あたしってば、心配してくれてるのに、何のんきに構えてたのよ~!!


先生、ごめんなさい…!!



おおっぴらに親しくするわけにはいかないので、心の中でそっと謝った。