悠夜は、茉琴と出会ってから、毎日のようにクラスに来るようになった。

「数学の教科書貸して」
悠夜が、満面の笑みで言う
「ャだ」
茉琴が机の上をかたずけながら言った。
「ぇ〜なんで〜？なんで〜？」
悠夜がウロウロしながら聞いてくる。
「うるさいな！アンタは、貸すと落書きするからイヤなの！分かった！？」
茉琴が立ち上がる。
「うん・・・」
悠夜は、ショボンと俯いた。
「じゃあ私、次移動だから」
茉琴が荷物を持つ。
「茉琴！じゃあ、落書きしなければいいの？」