「俺が初めて君を見たとき、他の人とは違う何かを感じた。
周りから見る君は凄く『いい子』で。
完璧だった。
けど俺には何故か、、君がいい子を演じているようにしか見えなかった。
悲しみの顔の上に、笑顔の仮面を貼り付けてるようにしか見えなかった。
おじいさんが危篤でも、気丈に笑って。
周りに大丈夫だって言って。
日に日に痩せていく君を見ているのは、正直辛かった。」
え?
日に日にって………
「あたしが先生に会う前から、、、
あたしのこと知ってたの…?」
「うん、実はね。
でも声をかけようとするたびに、急患に呼び出されたりして、なかなか君と話ができなかったんだ。」
だからあの時、あたしのこと知ってたんだ……。
今更ながら気づいた。
でも……って先生は続けた。

