「俺にもそんな嘘、通用すると思った?」
え?
ちょっと待って………
なんで……………
「……っ
なんで…………」
あたしの嘘は完璧だったはず。
いままでこれを武器にして自分を偽ってきた。
一度だって見破られたことなんてなかった。
今回も絶対大丈夫、そう思ってたのに…………
先生の、はぁーってため息が聞こえた。
「なんでわかったの?
って顔してる。」
そう言って、ベットサイドの椅子に座ってあたしを見た。
あたしは、気まずくて布団に視線を移した。
「なんで………
嘘だって思ったの?」
「知りたい?」
コクっと頷く。
あたしを見ていた先生は、ゆっくりと話し始めた。

