「ひなー学校行くわよー!」 朝目が覚めれば紗雪の大きな声がする。 「雛菊、置いてくぞ」 次に、いたって冷静な響の声。 「置いてけば良くね?俺等は遅刻したくないし」 ……冷たい皇の声。 「んー。雛菊が可哀相だけど。ま、いっか」 いやいや良くないでしょ。紳君。 可愛く言ったって駄目だよ。