海と少女と介護士と

「大丈夫。」

「・・・・・・。」


大丈夫って言葉。
海羅にどう響いたんだろうか。

優しく抱きしめて頭を撫でながら“大丈夫”って言った。


いつも本を開いて微笑んでいた海羅が泣いて3日後。

最後の出勤日の前日。


俺は花組の教室へと急いだ。

窓のそばには海羅は居なかった。

今日は雨。


教室の電気は4つほど着いている。

一番端にある電気の明るいところに海羅は居た。

海の本を広げて。