海と少女と介護士と

「何してるの?お兄ちゃん。」


ヘタな海の絵を渡して3日後。
俺はずっと考えていた。


『どうやって海羅に海を見せるか』


もちろん足が悪い海羅は、そこまで体力があるわけじゃないし、施設から出て初めて見る光景に驚いて海どころじゃないかもしれない。

でも海を見せたかった。

そんな事を3日間ずっと考えていて、とうとう海羅に心配されてしまった。


「え、あぁ。気にすんな。ちょっと考え事してるんだ。」


笑顔で答える。
その応答に答えるかの様に海羅も笑った。







「よし、決めた。」


長い様で短い俺の1ヶ月も後、1週間で終わろうとしていた時。
俺は決心した。



『海羅に海を見せる。』