次の日家に帰ったら、手紙が届いてた。
差出人は…慧だった。
『―碧へ
元気にしてますか?
メールの返事もしてくれないし、着拒されてるみたいだから手紙を残します。
俺さ、どうしても分からないんだ。なんで、碧は俺と別れたかったのか。
俺はまだ碧が好きだよ。
でも、もう碧は他の誰かを想っているのかな?
未練がましくて、情けないけど。
明後日、夜の便でパリへ行く。
その前にもう一度会いたい。
話したいよ。
本当はね、無理矢理でも碧をパリに連れていくつもりだったんだ。
もう、それは叶わないけど会って、話したい。』
胸が締め付けられた。
涙でグチャグチャになった顔は自分でも情けなく見えた。
うまく肺へ酸素を入れられない。


