「お母さんー、」
返事がない。


「お父さんー、」


家には誰もいなかった。

ただ、
『朝ごはんはキチンと食べるように。東京にいる知り合いの結婚式に行ってくるから、お昼と夜は廉くん家で食べてね』

お母さんの整った綺麗な字で置き手紙がラップの掛かった、サンドウィッチの上に置いてあった。


廉ん家か…


なんか気まずいな……