「ごめん…夜帰っちゃうんだよねッ…アッコたちにもよろしく…バイバイ、元気でね。」 立ち上がり歩き出す私の後ろで慧はただ、私の名前を呼んでいた。 振り向くと慧の胸の中に行ってしまいそうで、慧に縋ってしまいそうで怖かった。 声を出さず泣くのは私には無理で海を離れた瞬間、道に倒れ込んだ。