声がした方を向くと笑顔で手を振る、慧がいた。 「遅いんですけど…」 「ごめんごめん。撮影が長引いて、1つ時間が遅い船に乗ってきた。」 「撮影だったんだ。」 「本当は入れてなかったんだけど、急に入っちゃって…」 「仕事ならしょうがないね。」 私は慧の頭を撫でた。 私より頭1つ分くらい高い、慧に驚いた。