慧の頬から暖かい何かが感じる。 「泣いてるの?」 「泣いてなんかないよ。」 「ごめんね、」 「何が?」 「見えなくなっちゃったよ。慧の顔がもう見れなくなっちゃった。」 「碧…いつか俺が見せてやる。俺の目を碧にあげてもいいさ。だから、必ず見せてやるよ。」 「慧が…慧の目ならいらない。」 「それでも俺は、」 「……。」 「俺が碧に、もう一度海を見させてあげる!」