「桃華…?待って!!桃華がなに?」 「慧、」 会話を遮って誰が入ってきた。 知ってる声― 「桃華、どうした?」 いつもの可愛らしい桃華さんに慧も変わらずに応じた。 私も心では、変わらない桃華さんにホッとしていた。でも、体は正直だ。足がさっきからガクガク震えている。 「先生が呼んでたわよ。」 「そっか、ありがとう。ごめん、碧。夜電話する。」 「あっ…うん、」