「ファンっていうか…なんていうか…」 「ファンなら慧、喜ぶわ!」 「はぁ?」 「パリでも彼は第一にファンのことを考えていたの。」 「葛木さんって慧くんと知り合いなの?」 チカが痺れを切らして、桃華さんに聞いた。 「知り合いも何も、私たち付き合ってるし。」 「えッッ」 思わず、チカと声が重なった。