「そうか…辛かったな。」 チカに話してしまった。 心配掛けないためにも話すのを避けてきたのに。 「だから、慧くんが特集されている雑誌とか買ってたんだ。」 思わず、声を大きく出して言ってしまったチカは「しまった」って顔をした。 「あの」 私がチカに怒ってると後ろから桃華さんが話し掛けてきた。 「はい?」 「"慧"のファンなの?」 桃華さんは転校早々友達が出来ているようだった。 "慧"って呼び捨て。