「毎日その音に悩まされ、とうとう不眠症に陥ってしまった私は、友人に思い切って相談してみました。
その友人には霊感があり、私の家を訪ねるとすぐに『妹が近くにいる』と言い出しました。
それでこれは専門家に見てもらったほうがいいだろうという話になりまして、こちらを紹介されたのです。
私には霊感はありませんが、友人は長年の親友で信用のおける人です。嘘を言うはずがありません。
ですからやはり妹が側にいるのだと、そう感じたのです」
「確かに貴女の側には、制服を着たお嬢さんが見えます」
目を開けると、無表情な顔で所長はそう言った。
「それで貴女はお嬢さん――妹さんを、どうされたいのですか?」
「はい、できれば……両親の元で安心して、安らかに眠ってほしいのです。
どうかお願いします。妹を成仏させてやってください」
「わかりました。こちらでも全力を尽くしましょう」
所長は改めて姿勢を正すと、テーブルの上に置いてあった数枚の長方形の紙の中から1枚を手に取った。
その友人には霊感があり、私の家を訪ねるとすぐに『妹が近くにいる』と言い出しました。
それでこれは専門家に見てもらったほうがいいだろうという話になりまして、こちらを紹介されたのです。
私には霊感はありませんが、友人は長年の親友で信用のおける人です。嘘を言うはずがありません。
ですからやはり妹が側にいるのだと、そう感じたのです」
「確かに貴女の側には、制服を着たお嬢さんが見えます」
目を開けると、無表情な顔で所長はそう言った。
「それで貴女はお嬢さん――妹さんを、どうされたいのですか?」
「はい、できれば……両親の元で安心して、安らかに眠ってほしいのです。
どうかお願いします。妹を成仏させてやってください」
「わかりました。こちらでも全力を尽くしましょう」
所長は改めて姿勢を正すと、テーブルの上に置いてあった数枚の長方形の紙の中から1枚を手に取った。


