小さな手のひらが、 少しだけ冷たくなっていた。 帰ったら一番に、 お風呂に入らせなきゃな。 なんてことを思う。 「まおの手、濡れてて気持ち悪いぞ」 「我慢しなさい」 「…はい」 そうして俺たちは 澄んだ空の下、 帰るべき場所へ帰っていった。 空色。