思い切って、可愛らしい形の真鍮のドアノブに手をかけ、まわしてみた。 少しだけ扉を押すと、上に仕掛けられていたベルが繊細な音で来客を知らせた。 「いらっしゃいませ」 カウンターの中から声をかけてきたのは、大学生くらいに見える若い男性だった。 「お一人なら、是非カウンターへ。 紅茶はやはり、いれたてが美味しいからね。」 促されてカウンターの端から二番目の席につく。 こういうお店は、女性かちょっと年輩の男性がやっているものだと思っていたので、なんだか変に緊張をしてきてしまった。