「妖精…さん?」
でも昨日会ったあの妖精と違いさらに小さい妖精だった。
「あなたは?」

「私の名前は、ガブリエル…あなたたちの村にある、鐘に隠れていたの、あなたが心配している
お母様は大丈夫よ…今は安全な場所に避難させてあるから」

フリ-ジングは、お母さんが居なくなった事を思い出した。
「お母さんは無事なんだっ…よかった…家に帰っても
家の中に居ないから、とても心配だったのよ!
でも、避難って…お母さんは
歩けないのよ?」

ガブリエルは、フリ-ジングに近づき
話を続けてきた。
「今は詳しい事を、お話しているわけには行かないの…この村を救う為にも、力を貸して欲しいのです。」

ガブリエルは、鐘のある時計台を見つめ、話を続ける
「もぉすぐここへ、ク-・シ-と
妖精が来るわ、ですが
ク-・シ-は、妖精の番人なのです…いけないわ…」

すると、何かをいいかけていた、ガブリエルが瞬く間に
消えてしまった。
それと同時に、暗緑色の犬と
妖精がやって来た。
『ガブリさんは何を言い掛けていたんだろう』

フリ-ジングは、目の前に倒れた少年を起こす。
「…少年君大丈夫?少年…」

フリ-ジングは少年に呼びかけようと少年を呼んだ瞬間
何か少年の口が動いているように見えた。
うなされているようだ。

「うっ…来ないで来れ…ほっといてくれ…」

フリ-ジングは、うなされている少年に、何か辛い事を抱えているような、
悪い夢を見ている、そんな気がした。
「少年君?」
呼びかけても、回答は無い…。