ある日の下校中、涼介が小さな紙袋をくれた。 『……? 何これ…』 すると涼介は手の甲を口に当てて言った。 「ん…、まぁ……。あげる」 『…………』 〝ありがとう〟って何で言えないんだろう。 たった5文字じゃん。 『あ…あ……』 そうだ。早く言え。 「ん?」 『あ、…………アリが10匹…』