「あと20分で用意して」 あたしが起きたのを確認した〝俺〟は、そう言って部屋を出ていった。 『……ふふっ』 あたしの顔は、たぶん今ニヤけてる。 さっきの人は、あたしの幼なじみの〝新橋 涼介〟。 家が隣で、そして親同時も仲が良い。 あたしが寝ているふりをするのは、そうしているといつも涼介が起こしに来てくれるから。 あたしはマッハで着替えてリビングに下りて朝食を食べた。