読み終わった後、ずっと出ていた涙が止まった。 完璧に止まったわけじゃないけど。 だけど、今までぼやけてた視界がだいぶましになって、涼介の顔がちゃんと見れた。 「うたちゃん………、ありがとう…ありがとう」 涼介のお母さんとお父さんは、何度もあたしにお礼を言った。 涼介………… 『涼介……』 ふと涼介の名前を呟くと、どこか上から白い綺麗なものが下りてきた。