電車を降り、コンビニへ立ち寄る。ジュース、お菓子、プリン、雑誌、ストッキング……などを買い込み家路へと向かった。

家に帰ると、一番最初にすることは部屋中の電気をつけること。玄関、居間、寝室、脱衣所、トイレ……すべての電気を、とりあえずつける。次にテレビをつける。帰宅直前の、暗い所や静かな所は苦手だった。ある程度落ち着いたら寝室と脱衣所とトイレの電気は消す。部屋着に着替え、とりあえず煙草に火をつけた。天井へ、大きく煙を吐いた。瞬く間に、お空の雲ができた。

明君……あのメール、どう思うだろう。良く思うのか、それともウザいと思うだろうか。

麻里は、お空の雲が段々とひろがり消えていく様を見つめながら考えていた。


なかなか返事が来ないと思い、バスルームへ向かおうとした時……着信メールを知らせる鈴のような音が鳴った。慌てて携帯を見ると、

〈斉藤明〉とあった。