ねえ、あなた?


小さいけれど庭つきの家


無邪気に遊ぶ愛しい娘


柔らかく目を細め


デッキチェアに腰掛けるあなた


それが私の『幸せ』だったんです






守るべきは


そんな、些細な日常だったんです


たとえ、世界を敵に回しても……






それが叶わないと知った時から


娘がいなくなったあの日から


わたしの『幸せ』は未来永劫、無くなりました






憎いんです


幸せそうなあなたが
笑顔のあなたが


『命』と引き換えに得られた、この『平和』が……