あれから気付けば
私は芽依のことを
矢塚さんと呼んでいた。

矢塚さんは
私を風間さんと呼ぶようになっていた。


「風間さん、交換ノート描いてきた?」

「あ…」


私は直ぐ様
朝のことを脳裏に浮かべた

しまった、何も記入してないまま
机に置いてあるままだった


「ごめん、忘れた…」

そう小さくつぶやくと
矢塚さんはまた睨み付けてきた


「何日間描いてこないつもり?
待ってるんだけど」

これで忘れて三週間目だ