そして年の暮れ。
皆、大掃除と新年を祝う支度とで慌ただしい。
桜夜もバタバタと走り回っていた。
そこに伊東と出くわす。
うわっ、久々、エロオヤジ。
桜夜は足を止め頭を下げる。
仕方ない…礼儀がなってないってブチブチ言われるよりはマシよね。
伊東はチロリと桜夜を見て
「貴女はいつまでも此処に居るのですか?」
そう言って足を止める。
何言ってんの?当たり前じゃん。
「はい」
伊東は桜夜の返事を聞くとそのまま去って行った。
一体何が言いたかった訳?
まさか御陵ナントカに私が行くとでも?
総司を引き抜きたいのかな?
明日からまた新しい一年かぁ…。
…タイムリミットがまた近付いた。
その晩、いつもより激しい咳が沖田を襲った。
「総司ッ!」
桜夜は必死に背中を擦る。
喀血はなかったものの、沖田はその場に崩れ落ちた。
やっぱり進行してるんだ…。
桜夜は急いで布団を敷き、沖田を寝かせた。
「気分は?」
「平気ですよ」
平気じゃないよね…。
桜夜は沖田のおでこに自分のおでこをくっつける。
「少し熱っぽいんじゃない?お水汲んでくるから待ってて」
井戸で水を汲み、部屋に戻る途中で土方に会った。
桜夜の手の桶を見ると土方が少し眉間に皺を寄せる。
「総司か?」
「はい。少し熱っぽいから」
桜夜は少し伏し目がちに答えた。
「待ってろ」
そう言い土方は自室に戻ると直ぐに戻ってくる。
「お前の薬を飲ませて、また不安になるよりいいだろ」
石田散薬を渡された。
「………飲みますかね?」
「てめぇが責任持って飲ませろよ」
責任持てないよ。
「ありがとうございます」
一応、ね…。
水と石田散薬を手に沖田の元へ戻る。
「総司、どう?」
布団で目を閉じたままの沖田。
桜夜は手拭いを水に浸し沖田のおでこに乗せた。
「薬、渡されたんだけど…飲める?」
沖田の眉がピクッと動いた。
「それはもしや…」
「うん…そこで土方さんに会ったの」
「いりません」
言うと思った…。だよね…。
「そうだけど…。バレたら怒られるよ」
「じゃあ、桜夜が飲んでおいて下さいよ」
「嫌に決まってるじゃない。ワガママ言わないの!」
「我儘ではありません。それを飲むのは絶対嫌です」
沖田は布団を頭から被ってしまった。
皆、大掃除と新年を祝う支度とで慌ただしい。
桜夜もバタバタと走り回っていた。
そこに伊東と出くわす。
うわっ、久々、エロオヤジ。
桜夜は足を止め頭を下げる。
仕方ない…礼儀がなってないってブチブチ言われるよりはマシよね。
伊東はチロリと桜夜を見て
「貴女はいつまでも此処に居るのですか?」
そう言って足を止める。
何言ってんの?当たり前じゃん。
「はい」
伊東は桜夜の返事を聞くとそのまま去って行った。
一体何が言いたかった訳?
まさか御陵ナントカに私が行くとでも?
総司を引き抜きたいのかな?
明日からまた新しい一年かぁ…。
…タイムリミットがまた近付いた。
その晩、いつもより激しい咳が沖田を襲った。
「総司ッ!」
桜夜は必死に背中を擦る。
喀血はなかったものの、沖田はその場に崩れ落ちた。
やっぱり進行してるんだ…。
桜夜は急いで布団を敷き、沖田を寝かせた。
「気分は?」
「平気ですよ」
平気じゃないよね…。
桜夜は沖田のおでこに自分のおでこをくっつける。
「少し熱っぽいんじゃない?お水汲んでくるから待ってて」
井戸で水を汲み、部屋に戻る途中で土方に会った。
桜夜の手の桶を見ると土方が少し眉間に皺を寄せる。
「総司か?」
「はい。少し熱っぽいから」
桜夜は少し伏し目がちに答えた。
「待ってろ」
そう言い土方は自室に戻ると直ぐに戻ってくる。
「お前の薬を飲ませて、また不安になるよりいいだろ」
石田散薬を渡された。
「………飲みますかね?」
「てめぇが責任持って飲ませろよ」
責任持てないよ。
「ありがとうございます」
一応、ね…。
水と石田散薬を手に沖田の元へ戻る。
「総司、どう?」
布団で目を閉じたままの沖田。
桜夜は手拭いを水に浸し沖田のおでこに乗せた。
「薬、渡されたんだけど…飲める?」
沖田の眉がピクッと動いた。
「それはもしや…」
「うん…そこで土方さんに会ったの」
「いりません」
言うと思った…。だよね…。
「そうだけど…。バレたら怒られるよ」
「じゃあ、桜夜が飲んでおいて下さいよ」
「嫌に決まってるじゃない。ワガママ言わないの!」
「我儘ではありません。それを飲むのは絶対嫌です」
沖田は布団を頭から被ってしまった。


