夜の女に恋をした

「じゃ、これから遠慮なく誘うよ?てかどこ行きたい??」


「わたし、うどん食べたいかも!!」


う、うどん??


「え、うどんでいいの??」


「うん、うどんがいい。だめ??」


チラッと悲しそうに見てくる。

そんな安上がりでいいのかってもんだけどもちろんキョウカちゃんが食べたいものがいいし


「うん、全然いいけど。」

そう言うと嬉しそうな表情を見せた。


俺はせめてと思い、結構おいしいと有名なうどん屋に連れて行った。


「ここのうどん、おいしいねー!!塚本くんありがとう。」


おいしそうに、そして嬉しそうに食べてくれるキョウカちゃんを見るだけで俺も嬉しさが溢れそうだった。





そしてうどん屋を出てからは車でウロウロしていた。

夜の道。

俺は夜景でもと思って山へ向かっていた。


「塚本くん、わたし塚本くんに言いたいことあるの。」


いきなり改まってキョウカちゃんは切り出した。


「言いたいこと??」


「うん、わたしの名前ね、本名は悠嘉(ゆうか)って言うの。だから塚本くん、悠嘉って呼んで?」


「え、俺本名で呼んでいいの??」


「うん、いいよ。その代わりわたしも真斗って呼んでいい??」


「あ、うんそりゃもちろんいいけど。」


そう言うと嬉しそうにヤッターと言っていた。


悠嘉って・・・呼び捨てで呼べるんだ、俺。


ってか自意識過剰になってしまっていいだろうか・・・。