夜の女に恋をした

夜7時半。


俺は駅のロータリーに車を停めている。

人を待っている。


大好きな大好きな女の子、キョウカちゃんを。


キョウカちゃんがバックミラーで見えた。

車種を伝えてあるからわかってるらしく、一直線に俺の車へ歩いてくる。


昨日のえみちゃんは膝丈のスカートだったけどキョウカちゃんは思いっきりミニ。

ここが若さの違いなんだろうな。



キョウカちゃんは運転席のところに来て俺の顔を確認してニコッと笑い、小走りで車の前をぐるっとまわって助手席に乗り込んだ。

四駆の車。

車高が高いからミニは乗りにくいだろう・・・。

ちょっと手を貸そうとしたが、意外と普通に乗れたみたい。


「塚本くんの車、かっこいい~!!!」


いつもは制服だったりOLだったりナースだったり水着だったりするけど私服は初めて。

新鮮だ。


「そうかな。俺スノボするから四駆がいいんだ。キョウカちゃんの私服初めて見た。」


「そうだよ、塚本くん誘ってくれないから私服なんて見る機会ないもんね!!」


ちょっと怒ったような言い方だったけど俺は違う方が気になった。


この言い方って他の人は見たりしてるってことだよな??

やっぱ俺、出遅れてるみたいだ。