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「…琴……真琴!」




「!?」




自分を呼ぶ声に現実の世界に引き戻された。




「どうした?真琴が学校で寝るなんて珍しいじゃん」




「あ…碧…。昨日ちょっと寝てなくて」





声をかけてきたのは友達の碧だった。




今年初めて同じクラスになってすぐにうち解けて以来、いつも行動を共にしている。







「ふ~ん?真琴が夜寝れなかったなんて珍しいね。好きな人のことでも考えてた?笑」





「まさか。ちょっと怖い夢見て目が覚めちゃったの!それに私好きな人いないし!」





「だよね。あの真琴だもんね~ あっ!彼氏からメール♪」






てか、あのって…どの私だよ;



とツッコミを入れてやろうかと思ったけど、碧はすでに彼氏とのメールに夢中だった。







「はぁ~…」





思わず出たため息とともに、私はまた目をかるく閉じる。