【実話】アタシの値段~a period~


流れる白い雲はやがて私を追い越すように、生い茂る緑色に隠れて


私はなんだか置いて行かれた気持ちになり

そっと目を閉じた。


どうして私だけ、一人ぼっちなんだろう‥


どんなに問いても
誰も答えてはくれない。


そうしてアタシは眠ってしまった。





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「ねぇ…起きなってばー」


私の肩を揺さぶる誰かの手‥


…だれ?


女の子‥?




ガバッと飛び起きた私は、身体に力を入れて構えた。



目の前には見たことのない、それはそれはキレイな女の子。


すっかり暗くなった辺り。


私の目の前でしゃがみ込む。


歳は私と同じくらいかな?


金色に近い長めの茶髪。