『じゃ~んっ!!実はタカシにプレゼントがありまぁ~す♪』
「え~~?」
いつの間にベッドから降りたのか、
俺の隣で眠っていたはずのマヤは
ベッドに飛び乗り
俺の頭の上で
紙袋をユラユラと揺らしていた。
急かされるまま起き上がると
『じゃ~んっ♪』
と紙袋の中身を取り出した。
小学生かよ、と笑ったら
寝起きの頭にデコピンが降ってきた。
『ほら、可愛くない!?タカシの部屋って時計ないじゃん?』
首を横に傾けたマヤがニコニコと
両手で持っていたのは
真っ赤なアナログ式の掛け時計。
「……お前の方が可愛いよ。」
『は…!?寝ぼけてんの?』
照れるマヤに唇を落とす。
「寝ぼけてねぇよ。」
そしてまた
マヤを抱きしめ
ベッドに沈んで言った。
それが
マヤと付き合い始めて
半年が経った頃の出来事。

