「はぁぁぁぁ!?」
目を見開いた俺に
「だよなー。」
と苦笑いのトオル。
「俺、10代つっても
18、9だと思ってたんだけど…お前…16って子供じゃねぇかよ。」
「や、でもホラ、6歳しか違わねぇじゃん。」
叱られた子供のように縮こまるトオル。
「お前なぁ、20歳の女と26歳の男なら6歳差くらい何とも思わねぇけど…16ってのはさすがに、どうなの。」
だよな…、
でもな…、
と、ブツブツ呟きながら肩を落として
喫煙所を去るトオルの後ろ姿を見ながら思う。
"じゃあ昨日一緒に居た、あの娘も…"
さすがに、16と分かっていて
口説きにかかろうなんて、俺には思えない。
まぁ、一度会って
見た目が恐ろしく好みだっただけ。
ただそれだけの俺にとっては
肩を落とすほどのダメージではなかった。

