『裏側に女の人の字が書いてあった。』 「……読んだのか?」 『滲んでて読めなかったから安心しなよ。』 そっか、と黙り込んだ隆志は それ以上 何も話さなかった。 沈黙。 それは5分ほど間だったけど 不信感を募らせるには 充分すぎる時間だった。 『……ねぇ…言い訳とかしないの?』