【実話】アタシの値段~a period~




…なにソレ。



『…喜んでくれると思ったんだけどな。』





そんなに大事なものだった?



そんなに大事な人からもらったの?



言おうとして、飲み込んだ言葉達が


頭の中でザワザワと
騒ぎ出す。




「あ、いや……嬉しいよ、ありがとう。」



そんな取って付けたみたいに、ありがとうを言われても


アタシの心は
ちっとも晴れなかった。





『あの時計、誰にもらったの?』