それはそうと。 『ねぇ隆志、何か気付かない?』 「何かって?」 『この部屋、いつもと違わない?』 隆志が気付かないもんだから 自ら言ってしまったアタシは キョロキョロと部屋を見渡す隆志を見ながら わくわくと。 そして、隆志の視線が ぴたりと止まった。 それはもちろん、あの時計の位置で。