「そういう意味で言ったんじゃないだろ…?」 『そう?いいよ別に。間違ってはないんだから。』 「いや、間違ってるよ。そんな風に思ったことはない。」 『あぁ、慰めてくれるの?優しい人ね。 だけどね、もう元には戻らない。』 こんな感じ、 と冷たく付け加えて、 ユキは俺の足下で粉々に砕け散るカップの破片を指差した。 あぁ…… だめだ……… 今更遅い。 確かに、ユキが過去にしてきた事を もし、知らずに居れば あんな事は言わなかったかもしれない…。 ユキにも、それを見抜かれている……。