痩せた身体は 痛々しいほどで。 しかも手首には 肌より少し濃い色で浮かび上がる 深い傷がある事に 俺は初めて気付いた。 俺は 繊細な硝子細工にでも触れるように そっとユキを抱いた。 壊れてしまわないように。 そして既に壊れてしまった部分に 絆創膏を貼るように。 何度も何度も 手首にキスをしながら。