【実話】アタシの値段~a period~





言葉に詰まったユキに


ずっと黙っていた俺は


「大丈夫か?」


と声をかけた。



泣いてしまわぬように

ユキに伝わってしまわぬように


腹に力を入れて
歯を食いしばりながら。





そう…

アイツはそんな女だった……


優しくて、情に脆くて………




『大丈夫。』


と、しっかり答えたユキは、また話し始めた。




ユキの痛みが伝わる。


話しを途中でやめさせることはいくらでもできたのに……



この話しの結末は




俺も痛いほど知っているのだから………