俺は本棚の隅から、一札のアルバムを取り出した。 同僚と写った写真… 実家で飼っている犬の写真… パラパラと4回程ページを捲ると、そこには しばらく降りに見る、愛しい人の笑顔があった。 居なくなってしまった、大切な人…… 君の住む世界から 俺の姿は見えているのだろうか…? 君は今 怒ってる…? 泣いてる…? こんな、卑怯で偽りだらけの俺を 救いようのない弱虫だと、 笑ってもいい。 笑ってもいいから 許してくれないか…… 「…逢…… い… たい……」 声にならないほどの声で呟いていた。