諦めたのか 呆れているのか 車を降りると ユキは以外と素直に部屋までついてきた。 エアコンの温度を上げて タオルを差し出す。 うつむいたまま髪を拭く彼女が 小さく2回、咳をした。 「お前…風邪ひいてるんじゃないの?」 …返事は返ってこない。 熱を計ろうと額に伸ばした手は スッと避けられた。 「…なぁ、俺何かした?」