~Keita side~
俺は、健人に話を聞いて、拓斗に話を聞いてみる事にしてん。

【ある日の楽屋】

楽屋には、俺と健人と拓斗に翔太くんが居った。
翔太くんと健人は、曲をそれぞれ、自分のプレーヤーで、聞いとって、俺らからは、離れた場所に居ったんで、俺は、少し声のボリュームを下げて、話を切り出した。

慶『なぁ~、拓斗?最近どうなん?』

拓『別に何もないで…』

慶『そ、そうなんや~』

拓『…』

慶『ちょっと、聞いてんけど絵里から、飯誘われたんに断ったんやって?
なんでなん?』

拓『別にええやん』

慶『えっ?なんて?』

拓『なんで、そんなん聞くねんな』

慶『なんでって、おまえ、絵里の事、好きなんやないんか?』

拓『…』

慶『せやって、この前、言うてたことは、なんやたんや?』

拓『この前の話は、もう、ええねん』

慶『もう、ええって…なに言うてんねんな~?!』

拓『もう、ええ言うてるやろ!!』

慶『なんでやねん!
あの時、言うた、おまえの気持ちは、なんやったんや!』

拓『…』

慶『ホンマに拓斗、どないしたんや?』

拓『…』

慶『いつもの拓斗らしくないやんか』

拓『いつもの俺ってなんやねん!』

慶『拓斗?』

拓『ホンマ、俺の事は、ほっといてくれ!!』

慶『そないなこと、出来へん!』

拓『なんでやね!
俺が、ほっとけ言うてんねんから、別にええやん!』

慶『良くないから、言うてねんやろ!!』

拓『なにが、良くないねん!』

慶『俺は、ほっとけへん!
仲間が、悩んでるのに黙ってられへん!』

拓『しつこいねん!!
慶太、お節介もほどほどにせな。自分がそんするで!』
その時…。