悔しさと落胆の溜息を吐きつつ、清水先生が出ていったことであたしの視線は今まで清水先生の後ろにいた人物へ。





ずっと清水先生の後ろで黙ってあたし達の会話を聞いていた人物へと向けられる。


清水先生が出て行って二人きりになった今でも口を開こうとせずにあたしを見てるだけ。



ただあたしを見ているだけだけど、その目がムカつく。



何が言いたいのか分からないけど、何か言いたそうな顔してるし。


言いたい事があるなら、見てるだけじゃなくてちゃんと言いなさいよ!



「……何よ高橋」


あたしは黙って立っている高橋を睨んで一言言うと

すぐそばに置いてあるスニーカーの入った袋を手に取る。



そして、ベットから降りて病室を出る。



……あたしは知ってる。


この後、アイツがどうするか。



「待って、岡本さん!」