「久しぶり!具合はどうなの?」



「全っ然元気!それなのに検査結果が出ないとかってなかなか退院許可くれないんだよねー」

目の前の水を飲みながらあたしは愚痴を零す。

今日は、なんとか高橋の目を掻い潜って上手く病院を抜け出して来た。



久しぶりに友達とファミレスに集まる。



「まぁ、いつもみたいにそのうち退院させてくれるでしょ」



あさみがストローで氷を突く。

「でも、ビックリしたー!
心、いきなり胸押さえてしゃがみこむんだもん。顔真っ青だったし……」


あさみの隣でオレンジジュースを飲んでる椿。



―――あさみは小学校からの友達。

小学校から今までずっと一緒だったからあたしが病気になった事も、

発作を起こすことも知ってる。

それでも、持病持ちだってことを気にせず普通に接してくれるのは本当にありがたい。



―――椿とは、あさみと一緒に始めたバイトで知り合った。



実は椿には、病気の事を話してなくて。

無駄に気を遣わせたくなかったし。



あさみも、普通通りにあたしに接してるし椿にはあたしの病気事を言わなかったらしい。



だから、いきなりあたしが倒れてビックリしたみたい。

発作を起こした直後、

あさみが冷静ですぐに救急車を呼んだけど、



あたしとしてはもう少し我慢して堪えられてたらって思った。



まぁ、その時は意識が朦朧とするしそんな事を考えてる暇も無いんだけど……。