「……好きです」


もう一度、言われる。


「ごめんね。謝るのは僕の方。手術に、私情を持ち込んで……。

でも、どうしても。……どうしても岡本さんにはこの病気を治して欲しかったんだ」



高橋の表情に、顔が熱くなっていくのとあたしの頬に涙が流れたのが分かった。





「……何で泣くんですか」



フッて微笑みながら、高橋がシャツの袖で涙を拭ってくれる。

それでも、高橋があたしに対してそこまで思って手術をしてくれた事に対する感動と、


その思いを全く知らずに言っていたひどい発言に対する後悔で、胸がいっぱいになって。


あたしの涙は止まらず、瞬きをする度に流れた。