どんだけ早くケーキ食べたいんだよ、とか思っての笑いだろうと思うけど。


食べたい物は食べたい。


もう気にしないようにしよう、と思いながらケーキが出てくるのを待つ。




……高橋が、バスルームから出たあたしを見て 新鮮 って言った気持ちがよく分かる。


高橋は、あたしと同じように長袖、ジャージのような服装だった。


コンタクトを外したのか、眼鏡に戻ってるけど。


病院じゃ、あんな格好してるの絶対見れないもんね。




しかも、弱々しい、とか頼りないって言う雰囲気が無い。


普通ー……の男……だね。






「はい、どうぞ!」


高橋はあたしの前にケーキを置く。


「……高橋は?」


高橋の前には、コーヒーのみ。


「僕は夕食でいっぱいなので。
それに買ってないし」