さすがにあたしも呆れて来た時。



バイトが始まる前に遊びに来たと言うあさみは、来てそうそうあることを提案しだした。




あたしの誕生日にどっかに遊びに行こう!と。





「嫌……別にそういうのいいから」



「20歳の誕生日だよ!? 未成年から大人になるんだよ!?普通お祝いするでしょ」





何故本人よりも関係のないあさみの方が張り切って必死になってるのかが分からないけれど。




「めでたいけど…20になったからって変わる事は無いし…ほら、普通の人ならお酒飲んだりするかもしれないけど、あたしは…飲めないし?」



飲むつもりもないけれど。




予定だと思いっきり楽しむつもりだったけど、こうなっちゃった今は。



祝う気にもなれない……最悪な20代の幕開けだし。







「お酒に限らずさ、外泊届け一日だけもらって朝まで話まくろうよ!久しぶりに!」


あさみは引こうとしない。



もう椿と計画立ててるんだからね、と言い張る。



「心のママも外泊許可取れたらOKだって言ってたし……」



「そこでなんであたしより先にお母さんに言うかなぁ……」


「まず最初に言ってた方がいいかなって思って」


あたしは、ため息。


「あたしの誕生日、病院に来てくれて一言 おめでとう って言ってくれたらそれで十分だよ?」